2025年12月1日(月)
『はいやく社員のオンとオフ』~若手育成委員会~
先日、新入社員を対象とした勉強会の講師を務めさせていただきました。
今回のテーマは「効果的で、聴き手に伝わる資料の作り方」です。前半は資料作成の具体的なテクニックについてお話し、後半では実際に私が作ってみた「薬剤評価」の発表を聞いてもらいました。
資料作成ツール、特にPowerPointを使う上で重要なのは、単に情報を詰め込むのではなく、「どうすれば情報が整理され、聴き手にとって見やすいデザインになるか」という視点です。
ビジュアルの工夫: 配色やフォント、レイアウトなど、小さな改善が資料の「伝わりやすさ」を大きく左右します。
学習の進め方:まずは対象分野の情報をどう集め、どう咀嚼し、アウトプットの形に落とし込んでいくか。その学習プロセス自体が重要です。
これらを活かすことで、発表の質や、学習効率が上がればいいなと思います。
後半では、具体的な「薬剤評価」の例として、現在注目されている慢性腎臓病治療薬を題材にした私の発表資料を共有しました。
「この薬が医療現場において、どのような『価値』を持つのか」を客観的に評価することに焦点を当てました。単なる作用機序や用法用量の説明に留まらず、国内外の臨床試験の論文などを提示しながら、従来の治療薬に対する優位性や課題は何か?患者さんのQOLや予後にどのような変化をもたらし得るか?限られた医療資源の中で、導入する意義はどこにあるのか?のような観点から考察を深めました。
もちろん、評価には私の経験に基づく独断や視点も含まれますが、「なぜその資料が必要で、なぜそう結論付けられるのか」をロジックと根拠(論文)に基づいて説明することで、新人薬剤師にもロジカルな思考と、情報源を正しく読み解く力の重要性が伝わればいいなと思います。
新人たちが今回の学びを活かし、今後の業務で「伝わる資料」を作成し、「本質的な価値」を見抜く力を身につけて成長してくれることを願っています。








